教示画像列を用いた屋内環境における移動ロボットの位置推定及びナビゲーション手法。画像の特徴量の記述及びその照合に画像の形状に基づく特徴を用いる事で、周辺環境における照明変化、遮蔽などの問題を解決した。
画像の高周波成分を抽出する微分フィルタと低周波成分を抽出する平滑化フィルタの重ね合わせにより、ノイズに頑健でありながら、処理コストが低くハードウェア化に有効な背景差分のアルゴリズムを提案した。並列処理を可能とするアルゴリズムによりFPGAに実装したフレームレートでの照明条件下でのロバスト背景差分を可能とする。
全方位カメラ画像では、物体の高さ方向の輪郭が画像中心から放射状に現れる。この放射状の輪郭を検出する事でロボットの周囲360度の平らな面を推定して移動可能な範囲を計測する。しかしながら、全方位カメラの画像をパノラマ展開した場合の画素毎の空間解像度は一定ではなく通常の画像微分では安定した輪郭抽出が困難であるため輝度の近似平面を用いて安定した輪郭抽出を可能とした。
二次元に拡張した最小二乗法に基づいた形成した輝度の近似平面を用いてノイズに埋もれやすい液晶ディスプレイの緩やかな色の不均一を検出する。特にコントラストの低い広範囲に及ぶグラデーション状の変化を持つ、シミムラ欠陥の検査に効果を発揮する。